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2019.06.16 (Sun)

乙訓保健所の判断は○×? ⇒ 指導は○×?


3月に別園児O157感染確認、市が公表せず 4月に1人死亡

京都府長岡京市滝ノ町2丁目の市立滝ノ町保育所で4月以降に園児5人が腸管出血性大腸菌O157に感染しうち1人が死亡した問題で、同保育所では3月にも別の男児1人が感染していたことが14日までに分かった。4月の感染と関連があったことは否定できず、3月の時点で速やかに公表し、注意喚起などを行うべきだったとの声も上がっている。

市や乙訓保健所によると、同保健所は3月20日に医療機関からの連絡で同保育所の4歳男児の感染を把握。市は同日、男児の保護者から感染の連絡を受けた。男児は同19日から体調不良で休園していたが、2回の検査で陰性が確認されたため、29日に通園禁止措置が解除された。

その後、4月18日にも5歳女児1人の感染が見つかり、5月3日までにさらに4人の感染が確認された。5歳女児は、症状が悪化し4月30日に死亡した。市はこの間、4月21日に保護者説明会、22日以降に報道発表したが、3月の感染については公表していなかった。

公表を控えた理由について、市は「乙訓保健所との協議の上で決めた」としている。同保健所は、市とのやりとりについて、「3月に感染した男児は同月内に陰性となっていることなどから、4月の感染と直接の関連性は低い、と同市に伝えた」としている。

一方、同保健所がこのほどまとめた報告書によると、3~5月に感染が確認された計6人から検出された菌の遺伝子型はすべて同一だった。園内で感染の広がりの可能性を示唆する結果だったが、4月の感染と発症の間隔が3週間以上空いていることなどから「感染源および感染経路の特定には至らなかった」と結論づけている。

乙訓保健所が当初、3月と4月の感染の関連性が低いと判断したことについて、感染症の専門家は「同じ保育所で感染が発生しており、関連の可能性は考えられた。3月の感染を速やかに公表し、園児や保護者に注意喚起を行うなどの対策もあり得ただろう」と話している。

6月14日に開かれた市議会6月定例会でも、一連の対応について問う一般質問があった。中小路健吾市長は「今回の事案を教訓とするため、振り返りの検証作業を行っている。その内容を踏まえ、健康や衛生の管理を一層徹底したい」と答弁した。


長岡京市立滝ノ町保育所
京都府長岡京市滝ノ町2丁目

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5歳女児は4月15日に下痢や嘔吐の症状を訴えた
18日に感染が確認され入院し、その後、症状が悪化し4月30日に死亡

保育所は4月24日から休所し、5月7日に再開


保育所園児や家族がO157感染、5歳女児が死亡 5月7日

京都府長岡京市は7日、腸管出血性大腸菌O157に感染していた市内の保育所に通う5歳女児が4月30日に死亡したと発表した。

ほかに同じ保育所に通う園児4人とその家族4人にも感染が確認されているが、いずれも快方に向かっているという。

同市によると、女児は下痢や嘔吐(おうと)などの症状を訴えて4月15日から通園する市立滝ノ町保育所を欠席していた。18日にO157の感染が判明し、同日から滋賀県内の病院に入院し治療を受けていたが、病状が悪化した。

同保育所では同じ時期に女児を含む3人の園児に下痢や嘔吐、血便などの症状が見られ、O157の感染が確認された。その後、全園児97人や職員、発症者の家族を対象にした検便などで、他の感染者も見つかっていた。乙訓保健所が詳しい感染経路を調べている。




【 記事の続き ・・・・・ 】


長岡京市内で発生した保育所におけるO157感染事案について
令和元年6月13日 京都府乙訓保健所

平成31年3月~5月にかけて、長岡京市内で発生した保育所におけるO157感染事案において、感染された5歳の女児が亡くなられたことは大変残念であり、心より御冥福をお祈りするとともに、御遺族の皆様に心からお悔やみ申し上げます。
この間、発生状況や感染経路等に関する疫学調査を実施し、有識者の助言も得て検証を行い、今後の対応等も含め以下のとおりとりまとめました。

1 患者・感染者の概要


2 保健所における対応
(1)症例1について
3月20日、診療所から症例1の発生届を受理。これを受け、当該園児の症状及び経過の確認を行うとともに、同居家族の症状確認及び検便検査を実施。
当該園児が通園している保育所の年長児には有症状児がいないことを確認。
→・同居家族から2名の感染が見られたものの、単発事例と判断。

(2)症例2、3、4について
4月18日、診療所から症例2の発生届を受理。当該園児の症状及び経過の確認を行うとともに、同居家族の症状確認及び検便検査を実施。
4月19日、保育所に通園する他の園児のうち、有症状児が2名(症例3、4)いることを確認。有症状児に対しては、保育所を通じて医療機関への受診を勧奨。

症例2が入院加療を要する状態であること、同園で既に有症状児が2名いることから、保育所内の立ち入り調査を実施するとともに、長岡京市と調整の上、同日以降有症状児とそのきょうだい園児及び里帰り児(あわせて8名)を除く全ての園児(89名(実施期間4/22~4/27))並びに調理員を含む全職員(37名(実施期間4/19~4/27))の検便検査を長岡京市が実施。
→・症例3及び4がO157と診断されたこと、他にも有症状児4名(症例5、他3名はO157と診断されず)が確認されたことを受け、長岡京市は24日からの休園を決定。
・症例1を含め、検便検査を実施した全ての園児・職員の検便にO157は検出されていない。
・園で同じ給食を食べている他の園児や職員に下痢症状を有する者はないことから、給食を原因とする食中毒の可能性は低いと判断。
・園に対して、二次感染防止策として、トイレ等の環境の消毒や園児・職員の手洗いの励行等を指導。

(3)症例5について
4月24日、診療所から発生届を受理。当該園児の症状及び経過の確認を行うとともに、同居家族の症状確認及び検便検査を実施したところ、1名の感染が判明。

(4)症例6について
5月1日に診療所から症例6の家族の発生届が提出されたことを受け、当該患者の同居家族の症状確認及び検便検査を実施したところ、症例6を含む2名の感染が判明。

(5)その後の経過
・4月30日、溶血性尿毒症症候群(HUS)を発症して入院加療中であった症例2が死亡。
・4月24日~27日休園。4月28日~5月6日までゴールデンウィークにて休園。当該園は、この間症例5、6を除き、新たなO157の発生はない。
・5月10日、症例1~6及びその家族のO157菌の遺伝子型が同一であることが判明。

3 有識者の参画を得た検証会の実施
同一園内で3月中旬から5月上旬の約2ケ月間に渡り、同一遺伝子型を持つO157感染症が発生したことから、感染経過等の確認のため、検証を行った。

 日 時 令和元年5月15日(水)
 有 識 者 国立感染症研究所 感染症疫学センター 砂川富正 松井珠乃
 検証内容
(1)症例1~6の関連性について
・同一園内でおこっていること
・同じような時期に発症した園児がいること
・全ての患者から同一遺伝子が検出されたこと
・一方で、同時期に同地域で同遺伝子によるO157 感染症が確認されていない(発生届はない)こと
これらのことから症例の一部は、園に関連した伝播による感染であった可能性は否定できない。
地域において別の感染機会があったかどうかについては、判断の材料がない。


(2)園内の感染源・感染経路について
症例1~6はすべて、幼児用トイレを使用しており、ほとんどの症例において、排便が自立している。よって、トイレ等の環境など、何らかの器物を介して感染伝播した可能性は想定できる。
なお、発症日が最も早い症例1を介して菌が伝播した可能性は仮説の一つであるが、これを検証できる根拠は得られていない。(以下の①~④を参照)

①症例2との発症の間隔が3 週間以上空いていること
②通知(※)に基づく検便による2 回の菌陰性を確認後に通園を再開していること
※通知:「感染症の病原体を保有していないことの確認方法について」
(平成11 年3月30 日付け健医感発第43 号厚生省保健医療局結核感染症課長通知)
③4月下旬の検便で症例1は菌陰性であったこと
④O157 を検出した患者の中には症状を有しない者もいたこと

検証結果
以上の結果を踏まえ、感染源及び感染経路の特定には至らなかったが、トイレ環境の改善、園児・職員に対する排泄後の手洗い励行の徹底などの予防策を講じるべきである。
また、4月24日~5月6日にかけて休園したこと、5月7日から5月15日までの間、有症状者が認められていないことから、新たな患者発生の可能性は低いと考える。


4 今後について
有識者参画による検証結果を踏まえて、当該保育所に対しては(1)の対応を助言・指導し、保健所は(2)の対応を行うこととする。

(1)保育所
①トイレ環境の改善
・二足制の導入
・洋式トイレへの改修、センサー式手洗いの採用
・トイレのドアノブ等、園児が触れる可能性のある箇所の消毒(感染症発生時の対応)

②園児、職員の汚物との接触の回避
・不潔区域と清潔区域の明確な区分け
・おむつ交換は、手洗い場があり食事をする場所等と交差しない一定の場所で実施
・おむつの排便処理の際には、使い捨て手袋の着用、さらに感染症発生時にはエプロンを着用
・汚物はビニール袋等で密封して処理

③園児の健康観察の徹底
・下痢や嘔吐のある園児、早退・休園児の病状把握と保護者への指導

④標準的予防策の徹底
・手洗いの励行(登園時・外出後、排便後、食事前に石鹸と流水で手洗い。必要に応じてアルコール製剤も併用。)

⑤関係者に対するメンタルケア
・園児、保護者、保育士等に対する、臨床心理士等専門家による傾聴、相談の実施

(2)保健所
①管内の保育所、幼稚園等に対する、検証結果を踏まえた感染予防対策の周知徹底
②医師会等関係団体との速やかな情報共有と施設従事者向け研修の実施
③管内住民に向けた感染症予防に関する具体的な情報の発信




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