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2013.06.16 (Sun)

4人死傷の第1発見者「認められたくて…」 介護福祉士の心理と施設側の認識 元職員大吉崇紘

「握り拳で机を『ドン』とたたくように、女性の体を強い力でたたいた」。埼玉県春日部市の特別養護老人ホーム「フラワーヒル」で平成22年、入居者2人を死傷させたとして元職員、大吉崇紘(おおよし・たかひろ)容疑者(29)が逮捕された事件。大吉容疑者は県警の調べに対し、死亡した三笠みさゑさん=当時(95)=に暴行を加えた状況について、こう供述しているという。「良い介護士」だったはずの大吉容疑者。「イライラしていた」「第1発見者になって同僚に認められたかった」などの身勝手な動機に、関係者の困惑も深まるばかりだ。

疑って人をただすのは「人権的に問題あり」

大吉容疑者の働きぶりを「良い介護士」と評価していたフラワーヒル。11日の記者会見では厳しい質問が相次ぎ、施設幹部は苦悩と憤りを交錯させた。

平成22年2月18日、大吉容疑者の暴行で死亡したとされる三笠みさゑさん=当時(95)。搬送先は施設の守田浩一理事長が院長の診療所だった。

胸部の皮膚に段差が見られ、骨折を疑ってレントゲンやCTスキャンで撮影したが、折れた肋骨(ろっこつ)を発見できなかった。守田理事長は「整形外科の先生なら特定ができた」と話す。だが、施設では同時期の4日間に4人が死傷。第1発見者はすべて大吉容疑者だった。

発見にいつも同じ人物が関係していることに施設側は、「2人目の時に『あれ』と思う部分もあった」。だが、「こういう施設なので続いてお亡くなりになることはあるので、偶然かなと思った」とし、この時点では問題にはしなかった。だが、それも3人目の三笠さんとなると、「『おかしい』と強く思った」という。

本人に問いたださなかったのかとの質問に施設側は、「虐待を疑って本人に話すことは人権的に問題がある。精神的な負担もあるだろうからという趣旨で、1週間、家で療養するよう伝えた」という。結局、最後まで本人に虐待疑いについて話をきくことはなかったのだ。

施設側の説明によると、その後、大吉容疑者の母親から「(息子が)疑われてるんでしょうか」と電話で連絡があったという。施設の事務長は「疑っていないと」と返答し、大吉容疑者の退職の事務手続きを行ったという。

「骨折確認できず」の施設に対し、市は情報入手…食い違う「事実」

春日部市も虐待の兆候を把握したが、事実は確認できないと判断した。一連の対応に検証委員会を立ち上げ、調査する方針だ。

同市は22年2月20日、施設から虐待の疑いを通報されるが、死亡した3人はすでに火葬されていた。

施設側は「三笠さんに骨折は確認できなかった」と報告。ところが市には「三笠さんは骨折していた」とする記録が残っている。

レントゲンやCTスキャンの画像は確認していない同市は「行き違いがあったのかもしれない」と説明する。ちぐはぐな事実だが、骨折を認識しながら突っ込んだ調査は行わなかった。

同市は「疑問を持ちながら」も、22年4月には「虐待の事実は確認できなかった」と結論づけた。同市は「事件性は警察の権限で判断するもの」と強調する。

「イライラ」か「認められたかった」のか? 動機の飛躍に疑問も

一方、大吉容疑者の供述した動機は変遷している。22年2月17日に大けがをした入居者の女性=同(84)=への傷害容疑で逮捕された際は「イライラしてやった」と供述した。

だが今月11日、三笠さんへの傷害致死容疑で再逮捕されると「第1発見者になって同僚に認められたかった。施設で役に立ちたかった」と明かし、「たまたまそこにいた人が動けないから手を出した」と語った。

ベッドで寝たきりのお年寄りを殴りつけたとされる犯行は、同僚から評価されていた姿との落差が著しい。「自分の評価を高めたかったのが本心ならあまりに短絡的。動機と行動が飛躍している」。捜査関係者は首をかしげている。
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