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2016.10.27 (Thu)

大川小学校の津波訴訟*自らの命は自らが守る

亡くなった児童の皆さんのご冥福を心からお祈りします


2011年3月11日
東日本大震災で 宮城県石巻市も災害に見舞われた

震災10日前 3月11日発行の
市報いしのまき平成23年3月号には 

特集
 災害は忘れたころにやってくる
 津波の特徴 津波から逃げるために、日ころからの備えを!
 自らの命は自らが守る


生かされない教訓 2014年12月11日
http://social00welfare00dt.blog.fc2.com/blog-entry-1572.html






大川小学校の津波訴訟 石巻市などに14億円余の賠償命令

東日本大震災の津波で犠牲になった宮城県石巻市の大川小学校の児童の遺族が訴えた裁判で、仙台地方裁判所は「市の広報車が避難を呼びかけたのを教員らが聞いた時点で、津波が到達する危険を予測できた」と指摘して、石巻市などに対し原告全員に14億円余りの賠償を支払うよう命じた。

石巻市の大川小学校は、学校の管理下としては震災で最も多い74人の児童が津波の犠牲になり、このうち23人の児童の遺族は石巻市と宮城県に対し1人当たり1億円、合わせて23億円の賠償を求める訴えを起こした。
裁判では海岸からおよそ4キロ離れた小学校まで津波が来ることを学校側が予測できたかどうかなどが大きな争点となった。

26日の判決で、仙台地方裁判所の高宮健二裁判長は、石巻市と宮城県に対し原告全員に合わせて14億2600万円余りの賠償を支払うよう命じた。
判決では「津波が襲ってくる7分前の遅くとも午後3時半ごろまでには、石巻市の広報車が津波が松林を越えてきていることを告げながら避難を呼びかけたのを、教員らが聞いていたと認められ、この時点で小学校に津波が到達する危険を予測できた」と指摘した。そのうえで、「教員らが校庭からの移動先として目指した川沿いの交差点の標高は7メートル余りしかなく、避難場所としては不適当だった。一方で、近くの裏山には小走りで1分程度で移動できたうえ、過去に学習の場などで児童も登っていた場所で、避難するのに具体的支障はなく、避難についての過失があった」と指摘した。

また、裁判所は「教員らはみずからの判断で自主的に避難することができない児童らを可能なかぎり避難させるべき義務を負い、多少の混乱をいとわずに児童らをせかし、小走りで移動させてでも早期の避難を最優先すべきだった」という判断を示した。

大川小学校は当時、津波の避難場所に指定されていて、宮城、岩手、福島の3県の教育委員会によると、震災をめぐる裁判で、避難場所に指定された学校からさらに避難することについて過失が認められたのは初めて。

判決の言い渡しが行われた仙台地方裁判所では、午後3時15分ごろ、原告の遺族が硬い表情で裁判所の玄関前に姿を現した。そして、「勝訴」とか「子どもたちの声が届いた」などと書かれた旗を掲げ、外で待ち受けた関係者に判決を報告した。

小学3年生の長男を亡くした原告団副団長の佐藤美広さんは、判決のあと「よい結果をもらい、正直ほっとしています。亡くなった子どもたちはこの場に来て、結果を聞いていると思います。息子は『おっとう、僕たちの分も頑張ってくれたな』と言っていると思います」と話していた。
また、原告の1人で小学5年生の次女を亡くした紫桃隆洋さんは「学校に責任があったことをようやく認めてもらい、亡くなった娘に報告したい。市と県、学校には命を預かる学校、先生の責任の重さを受け止め、二度と同じ悲劇を起こしてほしくない」と時折涙を浮かべながら話していた。

原告団長で、小学6年生の長男を亡くした今野浩行さんは、判決のあとの記者会見で、「皆さんは想像できるでしょうか。51分間もの長い時間、自分が死ぬかもしれないという恐怖の中、死んでいった未来ある子どもたちのことを」と述べたうえで、「学校は津波を予見して子どもの命を守らなければならないという判決が下されたことに一定の評価をしたい」と話した。
原告の1人で、小学6年生の三男を亡くした佐藤和隆さんは「震災から5年以上、『なぜ、なぜ、なぜ』でした。なぜ息子たちは死ななければいけなかったのか。裁判では、その部分が明らかになっていません。息子はどれだけ怖かったのか、石巻市と宮城県の教育関係者にわかってもらいたい」と涙ぐみながら話した。そのうえで、「きょう判決は出ましたが、『なぜ』の部分の真実が明らかにされないかぎり、今後も同じことが繰り返されるという思いも強くなりました」と話した。
原告の1人で小学3年生の長女を亡くした只野英昭さんは「判決が勝訴となり、新たな検証や話し合いの部分でも一歩進んだ内容になった」と判決に一定の評価をしました。そのうえで、「同じ悲劇を繰り返してほしくないと、大川小学校に足を運んだ人に語りかける『語り部』を続けていて、きょうの判決の内容も広く多くの人に語っていく必要がある」と話しました。

石巻市長「大変重く受け止めている」

判決のあと石巻市の亀山紘市長は会見し、「東日本大震災の際に、大川小学校の多くの児童が犠牲になったことについて、改めてご冥福を申し上げます」と述べたうえで、「ご遺族の思いや心の痛みに真摯に対応してきたつもりでしたが、石巻市の主張が認められなかったという結果については大変重く受け止めています」と話した。さらに、亀山市長は「判決の結果にかかわらず、学校の防災教育を含めて安心安全なまちづくりを進めていくことが課題であり、この悲劇をしっかりと伝承していかなければならないと考えています」と述べた。そのうえで、控訴するかどうかについては、「判決の内容をしっかりと精査したうえで、宮城県とも話し合いを進め、できるだけ早い段階で判断したい」と。

判決について宮城県の村井知事は記者団に対し、「改めて亡くなった児童の皆さんのご冥福を心からお祈りします」と述べた。そして、控訴するかどうかについては、「宮城県の主張が認められなかったことは受け止めなければならないが、判決文を精査し石巻市とよく協議をして判断したい」と述べた。

仙台市に住む80代の男性は「74人もの児童が犠牲になったのは大川小学校だけです。津波が来るまでのおよそ50分の間に何があったのか、真実を明らかにしてほしい」と話していた。また、宮城県亘理町で小学校の教員をしていたという70代の男性は「震災でかつての教え子を亡くしました。自分も教員時代に小学校の避難訓練で児童を並ばせた経験があり、どうすべきだったのか判断は迷うと思います。今回の裁判所の判断は今後の学校教育に大きな影響を与えると思います」と話していた。





津波襲来「市広報車呼び掛け後は予見できた」と認定

仙台地裁判決では、最大の争点となった津波到達の予見可能性について、「市広報車が大津波の襲来を告げているのを教職員が聞いた段階で予見できた」と認定した。

判決によると、教職員は震災当日の午後2時46分以降、児童を校庭に避難させて待機させた。その後、学校脇を流れる北上川の堤防を目指して児童を引率し、川を乗り越えた津波に巻き込まれた。

注意義務違反についての分岐点が、市の広報車が津波に関する呼びかけを行った午後3時半だ。広報車は津波が川下の松林を越えてきたことを告げ、高台への避難を促していた。判決は「それ以前の津波の危険性は抽象的で予見は困難だったが、呼びかけ後は津波の襲来を具体的に予見できた」として注意義務に違反すると判断した。

一方、裏山への避難については、「徒歩でも2分程度、小走りだと1分程度で足りた」「傾斜のきつい所もあるが、過去にシイタケ栽培の学習の場として使われ、避難場所として具体的支障はなかった」ことなどを挙げて避難すべきだったと指摘した。
その上で、教員について「自らの判断で避難できない児童の安全を確保すべき義務を負う」として、結果回避義務違反があったと判断した。




究極の状況下で子供の命どう守る 厳しい課題示す

学校管理下で戦後最大の犠牲者を出した東日本大震災に伴う大川小の津波訴訟で、26日の仙台地裁判決は学校側が津波襲来を予見できた上、旧校舎の脇にある高台の裏山を避難先に選ばなかった過失を厳しく認定した。

昨年11月には仙台地裁の高宮健二裁判長が自ら現地を視察。判決の中でも裏山について、「児童を避難させるべきであった。避難を最優先すれば被災を免れた」と言及した。

この日の判決では、地震発生後も広報車が高台への避難を呼びかけるまで教員の注意義務違反はなかったと指摘。一方、広報車の呼びかけから津波襲来までの「7分間」について、津波襲来を予見できた上、校庭より約6メートル高い堤防に向けて移動を始めたことも「不適当」と認定した。

しかし、堤防への移動の判断に至った理由については説明されず、遺族らが追及し続けた「なぜわが子は死ななければならなかったのか」という“真実”は司法の場でも明らかにならなかった。

判決では同時に、教員は未曽有の大災害の前でも適切な判断が必要との司法判断を示した。学校現場が「7分間」といった究極の状況下に置かれたとき、自ら判断することが難しい子供たちに代わって教員はどのようにして命を守ってあげるのか。判決は厳しい課題を提示した。判決を今後の防災への礎とすることが「悲劇を繰り返してはいけない」と訴えてきた遺族、そして犠牲となった子供たちに報いることにもなるはずだ。






大川小の津波訴訟、石巻市が控訴へ 宮城県も 10月28日
大川小の津波訴訟、石巻市が控訴へ 宮城県

東日本大震災の津波で児童74人と教職員10人が死亡・行方不明になった宮城県の石巻市立大川小学校をめぐる訴訟で、学校側の過失責任を認めて児童23人の遺族に総額約14億3千万円を支払うよう命じた仙台地裁判決を不服として、市と県は、仙台高裁に控訴する方針を固めた。市幹部が28日、議会関係者に控訴の意向を伝えた。

全ての記事を表示する リンク元・移動先ランキング 最終更新日:2016/10/28

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