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2011.09.15 (Thu)

東日本大震災:障害者の死亡率高く 元養護学校校長が調査

福島県の元養護学校校長が、東日本大震災による障害者の被災状況の実態調査を進めている。県沿岸部の津波被災地を中心に足を運んで31人の当事者や家族から聞き取ったところ、人工呼吸器を装着しているため避難に手間取ったとみられる障害者や、スロープがないため逃げ遅れた恐れのある車椅子利用者がいた。自治体への調査では、身体障害者の死亡率はそうではない人より3割高かったといい、「あと少しの支援があれば。教訓を生かしたい」と切実な思いを語っている。

調査しているのは、00~03年に県立平養護学校校長などを務めた県点字図書館(福島市)館長の中村雅彦さん(65)。震災後、教え子の安否確認を進めるうち、「ささやかな幸せを感じていた人たちの日常がなぜ奪われたのか」との思いに駆られ、調査を始めた。

教え子のほか、各地の民生委員らを訪ね歩き、視覚障害8人▽聴覚障害5人▽知的障害9人▽自閉症3人▽車椅子利用6人--の10~80代計31人の状況を調べた。このうち知的障害者3人と車椅子利用者2人が亡くなっており、中村さんは家族らの話から「津波が原因だった」とみる。

車椅子生活だったいわき市の30代男性は、親族が助けに向かったが、目前で津波にのみ込まれた。重さ約4.5キロの人工呼吸器を付けていたが、近隣住民には障害が重いことを知られておらず、避難に手間取ったようだった。同じく車椅子を利用していた浪江町の60代女性は夫の留守中に津波にのまれ亡くなった。夫は「高さ約40センチの玄関から外に出るスロープがなく、戸惑っている間に津波が来たようだ」と涙をこぼしながら語った。

知的障害がある相馬市の10代男性も、津波の犠牲になっていた。母親によると、いつも一緒にいる祖母が道路に散乱した屋根瓦を片付けていたため、逃げずに自室にとどまったという。中村さんは「軽度の知的障害者は自分で買い物できるが、災害時に自分で判断して避難するのが難しいことを改めて痛感した」と唇をかむ。

中村さんはまた、県社会福祉協議会と共同で、新地町からいわき市まで福島県内沿岸10市町に、身体障害者手帳を持つ障害者のうち、6月末時点での震災死者数や障害の種別を尋ねた。

10市町の昨年10月時点の人口は52万7639人で、震災死者は1673人。身体障害者手帳の所持者2万5577人(昨年4月時点)のうち亡くなったのは102人。死亡率は0.40%で、持っていない人の0.31%の1.3倍だった。102人の内訳は身体障害60人▽内部障害(心臓、腎臓、呼吸器の疾患など)26人▽視覚障害10人▽聴覚障害6人。このほかに知的障害者9人と精神障害者7人も死亡していた。

調査は今も続けており、「障害者がいる家庭に普段から声をかけるなど支援システムの構築が急がれる」と中村さん。「知的障害者に小さな時から『海のそばにいて地震があったら津波が来る。すぐ高台に逃げて』と繰り返し教える必要がある」と悔やむ。調査結果をまとめて、教育、行政の現場で共有したいという。

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